初めてのこと

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歩き出して我が家が見えてきたので、指を指して伝えた。 「ここが陽くんのおうちか…」 「そうだけど……なんで止まるの…?」 我が家を見つめているけど、あなたのおうちはまだ先はずじゃあ。 ハっ!! 「まさかとはおもうけど、『今日から私はここに住むの!』ってパターン?」 「ううん…」 「なら…『私あなたの許婚なの』ってパターン?」 「違うよ……陽くんのおうちに上がりたいって思ったの…」 普通でよかった。 そんなことなら早く言ってくれればいいのに。 「さぁさぁ入って……ってちっがーーう!!」 おれの声が、閑静な住宅街に響き渡る。
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