友達になろうよ。

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勇人とアインが神様の選んだ人物に本格的に、接触して3ヶ月が経っていた。 ソナタとは知り合い程度には仲良くなっていたが、客観的に見ても友達とはまだまだ言い難い存在だ。 日曜日のお昼が過ぎた公園、今日は幼稚園もお休み。 子供達や親子連れが、キャッキャッウフフ、っと久しぶりの日差しの下で遊んでる中。 日陰のベンチに座り、何やらボソボソと幼児らしく無い話しをしてる勇人とアイン。 二人は今後の事について話しあっていたが、ハタから聞いたら妄想や毒デムパに近い。 そんな会話を両親に聞かれる訳にもいかず、二人はそれなりに気を使っていた。 アインがここ数ヶ月の感想を勇人にこぼす。   「しかし、幼稚園から接触して良かったんですか?勇人様。 もう少し、話しの通じる小学校から本格的に接触すべきだったのでは?。 ソナタ様…。 あの初接触の一件以来、人見知りに拍車がかかってか、取っ掛かりが全然掴めないんです…。 それどころか、たまに恐怖の対象として、見られてる事もある気がするのですが…。 なぜでしょう…?。」   勇人はその問いに笑顔でにこやかに答えた…。   「それはなアイン…。 お前の第一印象が最悪だったから、怖がってるだけぞ…。 初めの一歩が、 大きく後ろ歩きでしてたってだけだ…。」   それを聞いたアインはバツが悪くなったのか…。   「そ、それはそれ、コレはコレ…。 それに幼稚園児特有の会話で、話しにまとまりがなくて、恥ずかしがり屋さんでボソボソと小さな声でしゃべってて、何を言ってるか分かりずらいんですよ…。」   自らの失敗を指摘され、アインが大きく話しをそらし、恥ずかしそうに愚痴をこぼすと、勇人は答えた。   「確かに、難儀かもしれんがコレはチャンスなんだぞアイン。 古い言葉で「竹馬(チクバ)の友」と言ってな。 幼い時に出来た友達は、なかなか代え難い物何だ。 それに、刷り込みに近い事が出来る幼児期は、特に色々と影響を与えやすい。 友達になって真人間へとサポートするなら、今の時期が一番だと思うがな。」   「そ、そう何ですかね…?。」    友達になる事が、自らの予想より遥かに難しかったので、アインは自信を無くしかけていた…。
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