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お互いの和解も終わり、二人が会計を済ませ帰ろうとした時である。
天美が、先ほどから気になってしょうがなかった、聞きにくい事を聞いてみた。
「最後にちょっと聞いて良いかしら…。
高松さん?」
「何?矢城さん?」
「ソナタくんが話してた、お遊戯会の前日の幼稚園の面白い出来事って…。
もしかしたら…。
その…。
勇人が保母さんの……。」
天美は顔を赤らめながら言いにくそうに、自らの胸の前でグッパッグッパッとしてみると…。
「あらっ!?。
矢城さんアナタも知ってたの?。
一応気を使って伏せてたんだけど…。
ソナタがあんまり面白く話すもんだから…。
あんなに笑ったの、本当に久しぶりだったわ~。」
「やっぱり…。あの子ったらもう…。」
天美はそう言うと、勇人の将来性を悲観し深くため息を吐くのだった。
「あら、悪い事ばかりじゃ無いでしょ?。
現にその子がおませさんなおかげで、私はお遊戯会を見れたんだから…。
感謝してるわよ。本当に…。
今度二人をウチに遊びに来させてよ、歓迎するわ。」
「ええ、遠慮なく。
ソナタ君も家へと遊びに来させて下さい。では、また一緒にお食事しましょう…。」
「ええ、また必ず…。」
二人は明るく笑顔で一礼しあい、その日は過ぎたのだった。
親が子供を変えるのか…?。
子供が親を変えるのか…?。
今回の場合は、おそらくは子供達が親を…………。
時は静かに少しずつ流れる…。
人は人を少しずつ変えて行く。
良い方へも、悪い方へも…。
だが今回…。
人を変える一番の鍵となったのは…。
勇人が、保母さんのおっぱいを触りたかった、
変態的な煩悩だったという事に…。
勇人とアイン、二人が気づく事は無いのだろう。
時は静かにゆっくり流れる…。
ほんの些細な出来事が人の運命を変えていく…。
地球はまだ暗いを未来を保っていた。
滅びの定めから抜け出せてはいなかった…。
場所と時代は幼稚園から、小学校へと移っていく…。
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