14人が本棚に入れています
本棚に追加
/354ページ
勇人はまたも夢を見ていた…。
矢城 勇人へと生まれ変わる前の、まだ鈴木 勇人と呼ばれていた時の夢を…。
どうやらアインと始めてあった時の、夢の続きのようだった。
「そのキリスト教的な神様がですね。
旧約聖書のソドムとゴモラの都市の一節があるでしょう。あれの…。」
「ちょっと待った！！。」
そこで鈴木 勇人は、神様の執事と名乗るアインにストップをかける。
「なんで、人が旧約聖書の一節を知ってるテイで語るんだよ…。
そんなの普通知るワケ無いだろ…？。
まずは、その…？。え～と…。？
ソドモ？とゴムラ？
だっけ？何だよそれは？
ウルトラマンかポケモンか、ガメラの特撮映画に出てくるモンスターか？。
まずそこから説明しろよ。」
アインは頭を掻きつつ、ペコリと頭を下げた。
「あっ！？スイマセン…。
ソドムとゴモラを知りませんでしたか…？。イヤ、結構有名なもんで。
ついうっかりしてました…。
ホラっ！ジブリのっ…。
ラピュタで、ムスカ大佐様も少しばかり言ってられましたから…。
知ってるものだとばかり…。」
「そういう、人が知っている事を前提に、つい語り出すヤツがたまにいるが、あまり良くない事だぞ…。
まあラピュタのムスカ大佐は知ってるけどな…。」
そう言いながら勇人は少し顔を赤らめた…。
アインはその様子を見て、クスッと微笑みながら又説明しだす。
「では、旧約聖書のソドムとゴモラという都市のお話しから説明しましょう…。
ポケモンや特撮の、モンスターの名前ではありませんよ。」
そうアインが言うと、咳払いを一つついて語り出した。
「昔々、まだキリストがお生まれになる前のお話しです。
ソドムとゴモラという二つの都市があったのですが…。その都市がまあ酷い都市で…。
人々の荒廃や退廃が酷くて、人のあらゆる罪が集まって出来たような、荒くれ者やならず者が、大手を振って闊歩するようなそんな都市だったのです。」
「まあ、分かりやすく説明すると、アニメ北斗の拳の、モヒカン頭のトゲ付き肩パッド姿でバギーに乗りつつ、棍棒やボーガン持った方々が、「ヒャッハー－ー！！」って言ってるような悪いヤツらが集まってる都市だと想像して下さい。」
急に俗な例えを出すなと、勇人は少し呆れたが、それ以上に…。
『荒くれ者のその例え話し…。
いらねえだろっ!!』
と、心の中でアインにツッコミを入れるのだった。
最初のコメントを投稿しよう！