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「そのソドムとゴモラの都市に、ロトという人物が住んでいたのですが…。
あっ!?。
今、宝くじかドラクエの事を想像しませんでした…?。」
「してねぇよっ!?。
何だよドラクエってっ!?。
そんな無駄な事しゃべらなくて良いから…。
ちゃっちゃと話し進めちゃって…。」
その否定と催促の言葉を聞いて、アインはほんのりつまらなそうな顔をしつつ、
「コレっ。鉄板何だけどなぁ…。」
と、小声でふてくされた。
だが、勇人は口では強気に否定していたが、確かにドラクエの事を一瞬考えていたので…。
『チクショ~。何かくやしい…。』
ほんの少し負けたような気がしてしまった。
「そのロトの所に、神様の御使いと名乗る人物が2名やって来て、ロトにこう言うのです。
「今よりこの都市を滅ぼします。
当初この都市に、50人の良い人がいたら滅ぼすのを止めようとしていた。
だが、そなたの父親に促され、泣く泣く大まけにまけさせられて…。
10人だけ良い人間がいたら滅ぼすのを止めるようにした…。
だが、そなたとそなたの家族以外、良い人は10人も居なかった。
なのでロトよ。
家族を連れてこの都市よりお逃げなさい。その際決して、振り返ってはいけませんよ。」
と、忠告して来たのです。」
勇人はほんの少し興味が湧いてきたのか、アインと名乗る男の話しを聞き出していたが…。
「しかし、50人を10人までまけさせるなんて…。結構なやり手ですよね?。
そのロトのお父さん。
8割引きですよ。80%OFFですよ?。
大阪のおばちゃん並みに強引に頼まないとこうはいかない。
神様の御使いさん…。
スッゴい迷惑したでしょうねぇ…。」
『どうしてこう、この男は余計な事までしゃべり過ぎなのか?。』
勇人は半ば呆れながらも、静かにアインの話しを聞くのだった…。
「神様がソドムとゴモラを滅ぼす直前、ロトは、妻と娘2人と一緒に逃げ出します…。
神様の御使いの言葉に従って…。
ロト達が都市を離れると、とうとうその時が来ました。
都市を飲み込むように迫り来る地獄のような業火、響き渡る人々の阿鼻叫喚の悲鳴。
ロト達家族は難を逃れましたが…。
ロトの妻だけがその時に、つい振り返ってしまいお亡くなりになられたのです。
と、コレがソドムとゴモラの大まかなお話しです…。」
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