真実の断片 その2

3/4
14人が本棚に入れています
本棚に追加
/354ページ
「そのソドムとゴモラの都市に、ロトという人物が住んでいたのですが…。 あっ!?。 今、宝くじかドラクエの事を想像しませんでした…?。」   「してねぇよっ!?。 何だよドラクエってっ!?。 そんな無駄な事しゃべらなくて良いから…。 ちゃっちゃと話し進めちゃって…。」   その否定と催促の言葉を聞いて、アインはほんのりつまらなそうな顔をしつつ、   「コレっ。鉄板何だけどなぁ…。」   と、小声でふてくされた。 だが、勇人は口では強気に否定していたが、確かにドラクエの事を一瞬考えていたので…。   『チクショ~。何かくやしい…。』   ほんの少し負けたような気がしてしまった。   「そのロトの所に、神様の御使いと名乗る人物が2名やって来て、ロトにこう言うのです。 「今よりこの都市を滅ぼします。 当初この都市に、50人の良い人がいたら滅ぼすのを止めようとしていた。 だが、そなたの父親に促され、泣く泣く大まけにまけさせられて…。 10人だけ良い人間がいたら滅ぼすのを止めるようにした…。 だが、そなたとそなたの家族以外、良い人は10人も居なかった。 なのでロトよ。 家族を連れてこの都市よりお逃げなさい。その際決して、振り返ってはいけませんよ。」 と、忠告して来たのです。」   勇人はほんの少し興味が湧いてきたのか、アインと名乗る男の話しを聞き出していたが…。   「しかし、50人を10人までまけさせるなんて…。結構なやり手ですよね?。 そのロトのお父さん。 8割引きですよ。80%OFFですよ?。 大阪のおばちゃん並みに強引に頼まないとこうはいかない。 神様の御使いさん…。 スッゴい迷惑したでしょうねぇ…。」   『どうしてこう、この男は余計な事までしゃべり過ぎなのか?。』   勇人は半ば呆れながらも、静かにアインの話しを聞くのだった…。   「神様がソドムとゴモラを滅ぼす直前、ロトは、妻と娘2人と一緒に逃げ出します…。 神様の御使いの言葉に従って…。 ロト達が都市を離れると、とうとうその時が来ました。 都市を飲み込むように迫り来る地獄のような業火、響き渡る人々の阿鼻叫喚の悲鳴。 ロト達家族は難を逃れましたが…。 ロトの妻だけがその時に、つい振り返ってしまいお亡くなりになられたのです。 と、コレがソドムとゴモラの大まかなお話しです…。」
/354ページ

最初のコメントを投稿しよう!