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一通り、ソドムとゴモラの話しを終えるとアインは大きく深呼吸した。
話しに一区切りついたと、勇人が認識するとアインに聞いてみた。
「で、そのソドムとゴモラの都市が滅ぼされた事と…。
俺にいったいどう関係があるのさ?。」
アインはそれを聞くと、思い詰めた表情で語り出す。
「実は神様がですね…。
それと似たような事を、またまたやらかそうとしてるんですよ…。しかもノリノリで…。」
それを聞くと勇人は、少し明るい表情で言った。
「へぇ…。なんだ良い事じゃん。
悪いヤツらが一掃されて、世界が少しは綺麗になるんじゃない?。
で、滅ぼそうとしてる都市はドコなの?東京?大阪?名古屋?福岡?
もしかしたら…。
大分県?。
言っちゃ悪いけどあそこ、ど田舎だよ。」
それを聞くとアインは、ブンブンと顔を横に振って、大きな声で否定した。
「そんな地方のどうでもいい田舎レベルの話しじゃ無いんですって!!
今回、神様が滅ぼそうとしてるのは…
地球!!。
地球そのモノを、滅ぼそうとしてるんですよ!!」
とそこで、またしても視界がぼやけて来た。
どうやら矢城 勇人を誰かが起こそうとしているようだった。
「ゆうくん…。
ねぇゆうくんってば…。
起きてよ…。ゆうくんが起きないとおやつが食べれないじゃ無いか…。」
アインが幼稚園児状態の思考で、勇人を起こしている最中のようだった。
「…………あいくん…?。
今ね昔の…夢…ふぁ~~~~~~。
おおいたけん…。」
そう大きなあくびをしながらぼそりと言った勇人も、思考が幼稚園児状態へとなっているようだ。
「お、大分県!?
大分県がどうしたの?
す、スッゴい気になるけど…。
ほら、ゆうくん。顔洗っておやつ食べに行くよ…ねっ!?
今日はデカプリンだったよ。
それとも、ぼくにプリンくれるっ!?」
「……あげな~い。食べる~…。」
「うん!じゃあ行くよ。手出して。
ほらっ。
ってやっぱり大分県が気になる!!。」
勇人の手を引っ張って洗面所へと連れて行くアインの姿は、端から見たら兄のように見えるが…。
矢城 勇人の方が、矢城 アインより数十分早くこの世に生を受けたのだった。
時は静かに流れてゆく。
二人には小学校入学式が近づいていた。
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