信用と信頼と疑いと…。

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「アイン少し聞きたいんだが…。 あんだけソナタが素直になったら、もう未来じゃ、引きこもりになってないんじゃ無いの?。 バタフライ効果か何かで、かなり変わったんじゃ無いのか?。」   「そうですね…。 もう一度、少し調べてみましょう。」   アインはそう言うと、目を閉じ天を仰ぎ見るような格好でしばらく沈黙した…。 そして見終わったと同時に語り始めた。   「ダメですね…。 随分変化はしていましたが…。 まだ、引きこもった状態からは抜け出せ無いでいました。 まだまだ、決定的な何かが足りないようですね…。 もしくはその逆、コレから決定的な何かが起きるから、ソナタ様は変わってしまわれるのかもしれませんね…。」   「そうか…。決定的な何かか…。」   勇人はそれを聞くと、一抹の不安を覚えた。 経験上、人はふとしたちょっとしたキッカケで、ガラリと変わってしまう事を知っているのだ。   「しかしだアイン。 ソナタとも俺達と同じ学校に来る事は分かってるから、対応はしやすいよな…?。」   勇人は不安感から、少しばかりアインに同意を得たかった…。 だが、そんな事にアインは気づく訳もなく…。   「それはそうですが…。 油断は出来ませんよ勇人様。」   「…!?。そ、そだな…。」   勇人の望む答えが返って来るはずもなく、ソナタの話題から変える事にした。 手短に、ずっと疑問に思っていた事を聞いてみた。   「しかし、どうして又、 神様はいきなり、地球を滅ぼそうと考えたんだ?。 誰かが何かをやらかしたのか?。」   アインはそれを聞くと神妙な面持ちで、言いにくそうな表情になっていった。   「誰かが…。と言いますか…。 みんなが…、と言った方が適切なのか…?。 勇人様はテレビの…。 と言っても、前回の人生での最後ら辺で起こった事件を、テレビでご覧になっていくつかご存知ですか?。」   「それは、あまり知らないな…。 あの頃はテレビをつけてても、内容は右から左に受けながされて、頭の中にまで入って来ないような状態だったからな…。」   勇人はそう言うと、思い出したのか鬱になりかけた。 アインはそれも構わずに勇人の質問に答える。 まだまだ人の心情を察し、空気を読むのは難しいようだ…。
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