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「暑いな。」
8月も終わりに差し掛かる頃、コンビニの前でアイスを咥えて涼んでる僕に同じくアイスを持つ一ノ瀬拓哉が話し掛ける。
そうだね、と頷くと、日差しがあまりに強い太陽を眩しく思い、手で隠す。
「彼女さんはまだ帰ってこないのか?」
「彼女じゃないって」
即刻、否定する。
僕には同姓同名の幼馴染がいる。
彼女という間柄では勿論無いものも、家が隣というものもあってか昔からずっと傍にそれがいた気がする。
その彼女も、今はこの中学校三年生の受験を控えた夏休みに都会に旅行に行っているという。
もう少しで帰ってくるというのだからお土産はたっぷり貰ってやるとしよう。
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