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自分で言うとかなり厨二臭いが、
俺は目が悪く、耳も遠く、慢性的に鼻炎と五感が鈍い代わりになんか第六感は発達している気がする。
少し話は飛ぶが高校受験前日、神頼みの代わりに呪いの呪文を調べ、かけてみた。
するとなぜか俺の受験番号前後10人が不合格という奇妙キテレツな現象が起きた…だから何だという話。
つまり俺は割と勘とかスピリチュアル的なこととかオカルトとかがやけに当たったりする人間なんだ…多分。
そんな俺がこの時右側によくわからない違和感を感じた。
隣に座ったのは普通の女の子じゃない、
そんな身勝手な予感。
俺はいかにも気だるいというフリをしながら右側を向いた。
いたのは長い黒髪で背の高い女の子。
ん、どこかで見た顔。
そしてあの時、
友人が森田八重の名前を出した時になんとなく脳裏によぎったあの顔。
この女の子は…。
俺は彼女の靴袋の名前を確認した。
「森田八重」
間違いない。
…そう滅多にない偶然を目にしたな…。
まだ彼女になんの気持ちすらなかったその時点ですら、
俺はこの時彼女に更に身勝手な運命を感じていたようだ。
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