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あれから、ニコちゃんはいつもと変わらない。
でも私はどこか落ち着かなかった。
卒業式までの休み。ニコちゃんはよく出かけたみたいだ。
「リク~どしたの?さっきからぼーっとして」
「え、そうかな…」
今日はリサとアツと家で旅行の事で集まる事になってる。
ニコちゃんとアツはまだ来てない。
「なら良いけど。アツも小野田も遅いね!」
「そだね」
その瞬間、ドアが開く音がした。
リサが廊下を覗いた。
「ちょっと、遅いじゃん!」
「あ~…ごめんごめん!」
バツの悪そうなアツの声に重なるように女の子の声がした。
「お邪魔します」
それは学年一可愛い、佐野さんだった。
「え…佐野ミユキ?何で?」
リサが不満気に言った。
「今日、知ってるでしょ?アタシらの旅行の話しすんのに…」
「あ、いや、だからさ…その事で…」
アツはちらっと玄関を見た。
佐野さんの横に、ニコちゃんがいた。
「え、ナニ?どゆこと?」
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