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一途じゃ駄目ですか?
久しぶりだね。話を聞いてよ。
私は君さえいればそれでいいと、思っていた。
実際、大抵の憂鬱やイライラを吹き飛ばしてくれたのは君だったし
気分屋な私が、深夜に揺り起こしても嫌な顔ひとつせず朝まで付き合ってくれたのも君だ
実はこないだ、或る人にこんな風に言われたんだ。
「いつまでも彼一筋じゃ駄目だよ。彼を失うと何も残らなくなる」
君がいなくなるなんて、考えたくなかった。
心の隅に別れが浮かんでも、無理矢理に打ち消した
欲望の赴くままに君と交わっていると、そんな不安さえもいつしか消えてた
君から離れようとした訳は、君だけじゃなく、他にも趣味を持てと言われたからなんだ
私には君を裏切ることはできない
君は浮気者になんか興味ないだろう?
答えておくれよ、愛しき酒──
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