卒業式

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「今から3日間は外出可能とする 外部の者に殺し合いがバレるといけないので腕時計にマイクをセットさせてもらってる しゃべった瞬間に"こう"なる」 先生は手で銃の形を作り頭に射つ真似をした 「3日後の今、つまり午前8時32分にもどって来なかったら失格で殺す」 もう8時32分… 恐ろしい速さで時間が過ぎる 「それと、この3日の間に相手チームを1人殺したら、殺したチームからランダムに2人殺させてもらう」 殺すと言う言葉が簡単に出てくる 少なくとも20人はこの戦いで亡くなる そう考えただけで気持ち悪くなる そのあと金属探知機など、空港などでよく見る検査を全員済ませた しばらくたった 先生がため息をついた 何か遠くを見つめるように空を一瞬見た 「それではだいたいの説明は終わりだ。バスの荷物出してある。各自で取れ 以上!解散!健闘を祈る」 一気に言い終えるとバスに乗り込み独特のドアの音をたて、学校を後にする 死んだらどうなる? そんなこと考える暇があったら 殺すのみ… 学校戦争の始まりだ 嘘じゃない 本当の殺し合いだ 一斉に荷物を取りに行く 誰からも言われたわけじゃないけど 男女は離れていた 荷物も男子、女子それぞれ分けられていた 荷物の山がすぐに減っていく そう… いよいよ始まったのだ 村川は佐藤と本山に両方から抱えられ、歩いていた 血は自衛隊が持ってきた包帯で軽く止血していたものの、靴は血だらけだ そんな中、武者震いをする長野を山内は見逃さなかった
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