戦闘準備

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「よう、長野 びびってるのか?」 山内がいきなり後ろから声をかけたので長野は驚いた 山内はバカにするように笑っていた 山内― サッカー部に入っていた 恋愛には興味はなく、勉強は… まぁサッカーは上手く、目立つタイプでないが面白い。 クラスではスポーツマンで楽しい人っといった印象が強かった 「自分でもわからない…この感覚」 長野は震える自分の手を見つめる 「自分でもわからないか! まぁ気楽にいこうぜ!死ぬなよ!」 山内は何故か余裕に見える それが頼もしくも見えてしまう 周りを見ても山内みたいに余裕な人はいない むしろ女子は倒れた人もいるぐらいだ そう言えば山内は小さい頃から祖父母の家の近くの小さい山でよく遊んでいて、よく熊に会ったとか… 山内はそういう関係上、命を懸けることに関して得意なのかもしれない でもそれを聞く心の余裕はなかった さっさと荷物をとった男子は体育館へと向かっていた 女子はもちろん職員室へ行っていた いつも見ていた体育館、学校が今日は違って見える まず体育館の重い扉を開けて最初に入ったのは佐藤だった ―どうするんだよ… ―まず何を買うか決めねーと ―お、俺死にたくねーよ!! 佐藤の後に残りの男子20名が入ってきた 体育館は妙に寒く、広く感じる 何故か我先にと体育館に入りたがった そういえば体育館に入るのは卒業式以来だ…いまだに卒業式の歌声が聞こえそうな気がする がらんとした体育館の中央には四畳半ぐらいのビニールシートがあり、言われたように銃などがあった 中には見たことないのもあった
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