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ガラガラガラ……
廊下に出ると長野、緒方、倉原、磯田がちょうど教室に入ろうとしている所だった
「ぉ、お前らもう出発か?」
倉原の質問
「あぁ、行ってくるぜ!」
山内と滝石は答えた
「あんたたち、気をつけて行きなさいよ…ぐすん…」
磯田は泣いて見送る母の真似をしてみせた
「ありがとな!じゃあ」
と言うと軽く手を振り別れる
長野たちが教室に入ると、廊下には2人だけになり、急に恐怖感に襲われた
真っ暗で足がすくむ
しかし今はパートナーを信じることにした
"こちら山内、今から行く"
"こちら堀、健闘を祈る"
無線機を使う
少し進む
もちろん低い姿勢だ
戦争の時の緊張感が少しわかる気がした
階段付近まで到着したところで地図の確認をする
職員室に行くまでは2ヶ所ほどチェックポイント、つまり小型カメラを置く場所があった
それがここ、階段だ
堀が示した向きに滝石の小型カメラを設置する
ただ単に置くとバレる可能性があるので、階段の近くにたまたま使われていない机があったので、机の中に入れてカモフラージュした
"こちら滝石、第一ポイント設置完了"
常に小声
"了解"
「よし、まず1個目だな」滝石からはわずかな笑みがこぼれる
「おう!」
山内は力強く答えた
「夢…か?」
そう答えたのは倉原
また家庭科室に戻る
今は見回りも交代して3班は就寝時間
「なんか…前から聞きたいって思ってたし、今聞かないと聞くチャンス、逃しそうだし…」聞いたのは長野だった
「俺は外国で悠々自適に暮らす!!」
倉原は顔もかっこいいが、夢までかっこよかった
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