準備期間2日目

2/36
290人が本棚に入れています
本棚に追加
/163ページ
ガラガラガラ…… 廊下に出ると長野、緒方、倉原、磯田がちょうど教室に入ろうとしている所だった 「ぉ、お前らもう出発か?」 倉原の質問 「あぁ、行ってくるぜ!」 山内と滝石は答えた 「あんたたち、気をつけて行きなさいよ…ぐすん…」 磯田は泣いて見送る母の真似をしてみせた 「ありがとな!じゃあ」 と言うと軽く手を振り別れる 長野たちが教室に入ると、廊下には2人だけになり、急に恐怖感に襲われた 真っ暗で足がすくむ しかし今はパートナーを信じることにした "こちら山内、今から行く" "こちら堀、健闘を祈る" 無線機を使う 少し進む もちろん低い姿勢だ 戦争の時の緊張感が少しわかる気がした 階段付近まで到着したところで地図の確認をする 職員室に行くまでは2ヶ所ほどチェックポイント、つまり小型カメラを置く場所があった それがここ、階段だ 堀が示した向きに滝石の小型カメラを設置する ただ単に置くとバレる可能性があるので、階段の近くにたまたま使われていない机があったので、机の中に入れてカモフラージュした "こちら滝石、第一ポイント設置完了" 常に小声 "了解" 「よし、まず1個目だな」滝石からはわずかな笑みがこぼれる 「おう!」 山内は力強く答えた 「夢…か?」 そう答えたのは倉原 また家庭科室に戻る 今は見回りも交代して3班は就寝時間 「なんか…前から聞きたいって思ってたし、今聞かないと聞くチャンス、逃しそうだし…」聞いたのは長野だった 「俺は外国で悠々自適に暮らす!!」 倉原は顔もかっこいいが、夢までかっこよかった
/163ページ

最初のコメントを投稿しよう!