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12/25~26 新国司からの送別会
二十五日、守の館より呼びに文持て来れり。呼ばれて至りて日一日、夜一夜、とかく遊ぶやうにて明けにけり。
二十六日、なほ守の館にて饗しののしりて、郎党までに物かづけたり。唐詩、声あげていひけり。
和歌、主も客人もこと人もいひあへりけり。唐詩はこれにはえ書かず。和歌、あるじの守のよめりける、
「都出でて 君に逢はむと来しものを 来しかひもなく 別れぬるかな」
となむありければ、帰る前の守のよめりける、
「しろたへの 浪路を遠く行きかひて 我に似べきは 誰ならなくに」。
こと人々のもありけれど、さかしきもなかるべし。
とかくいひて、前の守、今のも、諸共におりて、今の主も前のも手取り交わして、酔ひ言に心よげなる言して出でにけり。
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