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ニールが廃工場に到着すると、二人の男が喋ってる――というより、片方が一方的に話してる――のが見えた。
そしてその内、話してる赤いベストを来て髪の毛をツンツンに立たして、サングラスをかけた男がニールの姿を認めて手を振りながらこちらに駆け寄ってきて、自己紹介を始めだした。
「お、君が例の新人クンかい?噂は聞いているよ。僕の名前はエリック、エリック・デア=フォーゲルヴァイデ」
何か面倒臭そうな人だなぁ……という感想を胸に抱くニール。というより、奥に居るフードの男は何なんだ?
「君もせいぜい僕を見習い、人類の為に華麗に戦ってくれたまえよ」
身振り手振りを交え、エリックがそこまで話した時だった。フードの男が突如鋸の様な神機を構え、鋭い声を発した。
「エリック!上だ!」
その『危機』を直ぐさま感じとったニールは素早くエリックから離れたが、彼はそうはいかなかった。
何を言われているか分からないという顔をしたエリックは、いきなり上から襲い掛かってきたオウガテイルに喰われた!
断末魔の悲鳴を間近で聞いたニールは一瞬動けなくなったが、フードの男は「ボーッとするな!」と言いながら捕喰を続けるオウガテイルに一太刀浴びせた。
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