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…~♪…~♪
『………。』
『いたー!
何処にいるかと思えばこんな所に!』
昼下がりの屋上。
階段を駆け上がり扉を開けば
真夏の熱気を飛ばしてくれるかのような涼しい風が頬を撫でた。
今日は雲一つ無い青い空。
その景色の中にやっと探していた人影を見付ける。
そこに向かってカツカツと足を進める。
『教室に行ってもいないし
ケータイに電話したのに取ってくれないし!!!』
ピクリとも動かない。
聞いてないの?
貴方まであと少し…
って所で足を止める。
『まだ怒ってるの?昨日の事…。』
「……。」
まだ黙っている。
『ねぇ、何か言ってよ。』
「……。」
『…ごめんなさい。』
「……。」
『あたしが好きなのは貴方だけだよ。』
「……。」
何でも良いから何か言ってよ。
もう飽きられたの?
はぁー…私達もうおしまいなのかな…。
私は何だか泣きたくなってその場にしゃがみこんでしまった。
「……~~」
『…?!』
何か言った…?
私は恐る恐る貴方に近付いてみた。
「…Zzz」
『…。』
何だ、寝てたのか…。
『何だー。ビックリした…』
はぁ…と私は大きくため息をついた。
でも、貴方の寝顔を傍で見ているだけでどうでも良くなった。
貴方の寝顔
貴方の横顔
貴方の睫毛
貴方の頬
貴方の唇
見れば見るほど貴方の事が好きになる。
……何だかストーカーみたいだね。(笑)
でも、貴方の事好きなんだから。
『私も一緒に寝ても良いかな。』
そうして私は貴方の傍で眠る事にした。
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