緩やかな変化

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しばらくして、春也が城戸に近づいてきた。 「あかねお姉ちゃん、のどかわいた~」 城戸は、キャッチしたボールを投げる手を止めた。 「え?しょうがないなあ、じゃあ帰ろうね、京平くん…ごめんね、春也がのど渇いたって」 『あ、それじゃオレもそろそろ帰りますね』 「えー、帰るの…?帰ってお茶しようよ」 『…そうしたいですね、でも…このままだとキリがないし』 その言葉に、城戸の顔が曇った 「そう、そうだね。あはは…京平くんも忙しいもんね、あはは…今日はどうもありがとう。また、ウチに遊びに来てね!」 「バイバイ、京平兄ちゃん」 『はい、それじゃあまた。』 そう言って、京平は帰った。 「行っちゃった…まあ、仕方ないよね…って、何か変だな…最近の私…」 「あかねお姉ちゃん」 「うん、帰ろうか」 そして城戸も、公園を後にした 「ねえ、春也…お姉ちゃん、楽しそうにしてた?」 「うん、とても」 「そうか、そうだよね…」 緩やかな変化が…やがて勢いを付けて、めまぐるしい変化になるなんて、この時の2人にはまだ分からなかった。image=383056224.jpg
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