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「店の名前…トモミさんのカフェとおんなじ名前なんだな」
シートベルトをしているタケルに向かってきいてみた。
「あぁ…」
すっかり忘れていた、といったようにタケルが店に振り返った。
「トモちゃんが学生の時、雇われ店長してたんだよ」
エンジンをかけたまま、店のネオン管を眺めた。
「ここで修行したから、自分の店をオープンした時、名前貰ったんじゃねぇの」
そう言って、ゆっくり車をスタートさせた。
曲がりくねったネオン管は、筆記体で『Ｂｌｕｅ Ｍｏｏｎ』と記されていた。
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