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「…はぁ。疲れた。」
大きなベッドに倒れ込んで呟く。
「…シャワーあびよっと。」
咲真の部屋は広い。
広すぎて少しだけ怖い。
1つ1つの物音が響くから。
わたしはいつもの癖でほとんどの物音をたてずに,寝る支度までをすませる。
そして大きなベッドにまた寝転がる。
ほんのりと咲真の香りがした。
わたしはそのまま少しだけ目をつむる。
あの純粋な咲真を…好きになるなんていけない。
固く心に誓う。
わたしは,誰も好きになっちゃいけない。
愛されるわけがないんだ。
悶々とする。
頭がちりちりと痛みをもってくる。
何も…考えたくない。
意識を少しだけ手放した。
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