咲真とわたしの日常

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『大事な時期なのに一…髪くらい自分で乾かしなさい』 されるがままになっている。 「は一い。でもたまには風邪ひいてゆっくり休みたい。で,雪に看病してもらうの」 『…風邪ひいても休ませてもらえる状況じゃないって』 ドライヤーの音に負けないように少し大きい声で言う。 「マジ?!それもいやっ」 『マジでしょ。しっかり乾かすからじってして。こっち見なくていい』 ちょっと細くてさらさらした髪。 自然な茶色に染められていて綺麗。 乾かし終わって頭を一撫でする。 『終わったよ』 「え?あ…うん!ありがとう」 …この笑顔にみんなやられるんだろうなぁ。 最上級の笑顔の咲真がいた。 「ね,一緒に寝て?」 『やだ。わたしソファーでいい』 手で×をつくって言う。 「今日だけ一…お願いっ!」
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