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「いつもまとも!頑張ってるからっ!」
はいはいと適当に返事をして心が俯く。
「みんなもさ,お世話係のコを笑わせたいとか大事にしたいよねぇ?!」
全員が目配せしあう。
「…いや,ストレス発散…かな。正直。」
最初に口を開いたのは海里。
「俺はまぁ…癒しだよね。何も考えなくていい相手ってか。」
頭をかきむしりながら拓人が答える。
「俺はいらないて思ってるよ。咲真みたいにお世話係に恋愛感情ないし。」
心がどこか冷めた目で言う。
「オレ雪のこと好きだけど恋愛感情ないって!だってオレらに人を好きになる資格とかっ…」
そこまで言って咲真が俯く。
「恋愛なんてしないよ,オレ。バカだけど…そんくらい分かってる…。」
「うん…。そだね。」
拓人が悲しそうにぽつりと言う。
「さぁ…『打ち上げ』いくよ…。咲真,早く帰るっつったじゃん。」
メンバーの目つきが一斉に変わる。
「…いこう」
4人は立ち上がり,ステージ衣装のままどこかへと歩きだした。
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