屋根は通い路

我が野球のない土曜日

(しかし、何から始めたらいいのやら…)

苦手教科ほど勉強のしづらいものはない。

何から始めたらいいのかすら分からないのだ。

この際古典は捨てて数学や理科に賭けようかとも思っているくらいにどうしようもない。

(やっぱり助動詞か？ あーまじ分かんねえよ…)

自然とひどくマイナス思考に陥ってしまう。

そもそも、昔の人たちはなぜ現代と同じように言葉を使ってくれなかった？

同じ言葉さえ使ってくれてくれれば古典という分野は存在しなかったものを。

(ん～… やっぱ古典は後回しにするか。 何か時間だけが無駄になってく感じがするし)

繰り返すが、俺は理数系だ。

特に、数学においてはかなり自信がある。

いちいち基礎から始めなくとも、だいたいの公式は理解しているつもりだ。

あとは難しい応用問題を解ける力を付けていくだけで大学受験は乗り越えられるはずだ。

それに、進路次第で古典に関しては、必要なくなる可能性だってある。

だったら今のうちに得意教科を伸ばしておくほうが得策だ。

いろいろと思案し、俺は数学の勉強に取り掛かった。