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｢あ･･･｣
その場に立ち止まり、ある方向を見つめる雫
｢ん?どうしたの雫?｣
｢うん、ちょっとね。｣
｢何?何か見えるの?｣
｢な、なんにもないよ!早く行こ!｣
｢ちょ、ちょっと!?｣
由香の背中を押して歩き出した雫
｢･･･････｣
その二人をじっと見つめるあるもの
高校･教室
｢いきなり押すなんて、転びそうになったじゃん!｣
｢ご、ごめん。｣
ｶﾞﾗｯ!
｢おーいお前ら、席につけ～。｣
担任の一声で席から離れていた生徒は自分たちの席に座り、話し声も徐々に静かになっていった
｢え～出席をとる前に、まずお知らせがあります。このクラスに転校生が入ってきました。｣
｢え!嘘!?｣
｢男!?女!?どっち!?｣
口々に喋り出した生徒達の声で教室が騒がしくなりだした
｢おい静かに!騒ぐと入りづらいだろ。それじゃあ入ってきてくれ。｣
ｶﾞﾗｯ
生徒全員が開いた扉を一斉に見つめた
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