幼少時代

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「おいっ!!今更謝っても許さないからな!!」 三人組は凄いのか馬鹿なのか母さんの殺気を受けても態度は変わらない。それどころか三人揃って殴りかかってきた。 でも身体能力の上がった俺の動体視力からしてみたらスローモーションにしか見えない。 ほんとに殺すわけにもいかないし、痛い目にあってもらうくらいにするかな。 「くらえ!」 ようやく俺の目の前に迫ってきた腰巾着二人の拳を避けたあと、デコピンを食らわせてやった。 腰巾着二人組は俺のデコピンによって五メートルくらい吹っ飛んでいった。 まあたぶん死んではないよ。ピクリともしないから確証はないけど…。 一人残ったローグステイン家の子供は急にどこかへ走っていって、自分と瓜二つの大人を連れてきた。 うわ~、あの二人絶対親子だよ…。だって二人とも可哀想になるくらい不細工なんだもん…。特に青ひげまみれの口元が気持ち悪い。 「君かい?僕のかわいい子供をイジメたのは。大人が子供のケンカに口を出すのはよくないことだけど、イジメだったら仕方ないよね?第一君のような田舎者がダンディーでセクシーな僕に会えるなんて幸せなことなんだよ。それだけでも幸せなのに……」 「キモイ!!」 「へぶしっ!!」 うん…。あまりのキモさに思いっきり殴りました…。 顔には届かないからボディーに右フック叩き込んだらかなり吹っ飛んでいって吐きながら惨めに気絶してしまった。 そのあと母さんはかなり機嫌がよくなり、高級レストランで食事をしてノータムへ帰ることになった。 ちなみにローグステイン家は当主が子供に惨めにやられたことで、国王から九割近い領土を没収されたらしい。
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