いざギルド!!

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「なかなか綺麗なもんだろ?ここが俺たちのギルド、銀翼の天使だ」 父さんが自慢げに紹介してくれたギルドは確かに綺麗だった。 白を基調とした三階建てくらいの建物で汚れ一つない外壁が太陽の光に触れて輝いているように見える。 入ってすぐの場所は酒場になっているようで、屈強そうな男たちが昼間から酒を飲んでいる。 「よおベルン。子連れでどうしたんだよ?」 酒場で酒を飲んでいた男たちの中でも一段と屈強そうな男が父さんに話しかけてくる。男の体型はかなり大きく、筋骨隆々という言葉が当てはまり、口の周りにヒゲを蓄えている。 「バルトか。今日はこいつをギルドに登録するために来たんだよ」 父さんがそう言うと周りにいた男たちがゲラゲラと笑い出した。 「ベルン、お前冗談が上手いなぁ。こんなガキがギルドでやっていけるわけないだろう?」 バルトと呼ばれた男も笑いながら父さんに言った。 「そうか。じゃあお前とヴィルが戦って勝てば文句はないだろ?」 「なに?ベルン、お前は俺がこんなガキに負けるって言うのか?やってやろうじゃねぇか。息子が怪我しても知らねぇぞ!!」 そう言うわけで今ギルドの闘技場に来ているのだけど、なんだか俺をそっちのけで話が進んでいる気がするのは気のせいだろうか…? どうやらギルドの人たちは俺の戦いを賭の対象にしているらしい。 倍率は俺が360倍でバルトって人が3倍らしい。俺が勝ったらぼろ儲けじゃん。
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