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俺の魔法はバルトの魔法を次々に打ち消していき、ついにはバルトに襲いかかった。
「なっ!?クソ、【フレイムウォール】」
バルトは反応が遅れてしまい、呪文を詠唱する暇がなく無詠唱によって火の防御魔法を使った。
魔法はイメージの強さによって威力が変わる。詠唱はイメージを強くするために行われる。無詠唱は発動までは早いがイメージが弱いので威力は弱くなる。
案の定威力の弱い防御魔法では完璧にダークスライサーを防ぎきらず、いくつかのダークスライサーがバルトに直撃した。
普通の人ならこれだけで戦闘不能になるのだが、やはりギルドのランカーだけあって大斧を使ってダメージを軽減させていた。
「まだまだこれからだぜ!!」
バルトはダークスライサーが収まった後に威勢良く叫ぶが、もといた場所にはすでに俺の姿はない。
「あれだけ時間があってその場にいるわけないでしょ?あんたの負けだよ…」
俺はそう言って背後から大剣をバルトの首筋に当てる。
俺は魔法を発生させ、バルトが防御の魔法を発動させた時にすでにバルトの背後に回っていたのだ。
「…俺の負けだよ…」
バルトは為すすべもなく、負けを認めるしかなかった。
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