《偽善者の悪意》

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港から車ごとフェリーに乗り込み客室へ。 客も少なく地元に帰る人間が殆どの様子。 2時間の船旅、のんびりした時間が流れる。 たまにはこんなんもええな…♪ 窓からただ広大に広がる海を眺めボ~っとタバコを吹かしていると。 『どこの子や…』 『見た事ないね…』 と明らか私の噂話し。 なんやねん… もしかして禁煙かココ… しかし目の前には灰皿が設置されている。 気ぃ悪いな… 田舎やからしゃぁないか‥閉鎖的やし… 刺さる視線とわざとかと思う程聞こえてくるヒソヒソ話しを無視し海を眺めていると2人組の老女が話し掛けてきた。 『どこの子か?』 さっきのオバハンやんけ… 『盆はまだ先だろ』 なんやこの2人… 我慢出来んようなってもうたんか…
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