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警察から一本の電話が入った。
清枝と昇司が乗った車が事故をした。
急いで行きたいがフェリーの定期便は終わっている。
翌日朝一番のフェリーで向かい駆け付けた時には既に2人は亡くなっていた。
その時、小学2年生の谷口昇。
昇司の両親は既に他界。
やっていた事業は共同経営していた昇司の兄が引き継ぎ、昇は清枝と昇司が築いた財産を相続し清枝の実家で面倒を見る事になった。
それから数年後。
昇の面倒を見ていた祖母が他界。
このタイミングで坂田富子が動き出したのだ。
祖父一人では昇の面倒も家の事も出来ない。
坂田兄は管理人として高台のアパートで結婚もせず一人で住んでいる。
昇と祖父の面倒を大義名分に坂田富子が実家に入り込んできたのだ。
程なくして坂田富子は祖父と祖母が昇の為にと使わずに大事においていた財産で兄弟に何の相談も無く祖父を老人施設へほりこんだ。
その日から今までの憂さを晴らすかのように坂田富子は昇の財産を湯水の様に使い始めたのだ。
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