《偽善者の悪意》

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急な質問責めに若干戸惑う私。 『いや‥ちゃうよ‥おばちゃん…』 『仕事やから…』 当たり前の事を当たり前に言ったつもりだった。 しかし… 『どこに行くんだ?』 『何の仕事だ?』 今まで警戒心を持ちつつもニコやかに話しをしていた2人が豹変、ただならぬ勢いで問い質してくる。 なんや‥なんや… 何が気にいらんかったんや… 私は言葉を濁し逃げるようその場をに離れ隅っこの窓の無い海が見えない席へ逃げ込んだ。 せっかくの船旅が… その後も私への冷ややかな視線とヒソヒソ話しは止まらない。 人数増えてるし… 所々で聞こえる「よそ者」と言う言葉に若干の苛立ち。 ホンマ‥うざい… 今向かっている島の住人であろう人達のこの閉鎖的な態度に一抹の不安を覚える。 島ごとから無視されんちゃうか俺…
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