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花子さん2号に跨がり坂道を下る。
あれだけしんどかった登りが嘘のようだ。
目指すは坂田富子宅。
谷口昇の敵討ちでは無いが何か使命感のような感情が芽生えていた。
やっつけたる…
玄関先で朝と変わらず土いじりを楽しむ夫。
のんきやの…
長く続く自転車のブレーキ音に気付きこちらに振り向く。
小さな折りたたみ自転車で巨漢の男が凄い勢いで坂道を下ってくる絵に驚きの表情。
あれっ?停まれ!停まれ!
あまりのスピードに自転車が停まらない。
危ないっ…!!
………
……
…
危うく民家に突っ込む所であったがギリギリ回避‥茂みにダイブした。
いっ‥痛い…
今日は朝からボロボロや…
のそりと立ち上がり夫の元へ向かう。
腰打った…
『坂田さんやね…』
あまりにもショッキングな出会いだったのだろうか?反応が無い。
あぁ~痛っ…
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