《偽善者の悪意》

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少しのつもりやったし‥もうええか… 『何でってあんた私が来た方向言うたら分かりますやろ!』 『高台ですは高台!高台のアパートに行ってましてん!』 『それでも知らん言いはるんかっ!』 まくし立てるように話し夫を追い詰める。 よしっ! 逃がさん…!! 『見ましたで谷口さん‥あんな状況で金借りれまへんわ!!』』 『富子さん契約書の筆跡は谷口本人や言うけど一体誰をかばってんのやろね!!』 『これ見て!心辺りは???』 夫の筆跡と分かった上で契約書のコピーを見せる。 固まって動かない‥いや‥動けないのか? 『何をボ-っと突っ立っとるんや』 『よう見ろや!ほれっ!』 契約書を更に突き付ける。 勢いで押し切り無駄な抵抗を出来いようにする。 契約書を見つめ全く動かない夫。 もう白旗振っとるな… 詰め切るか… 『何をいつまでも黙っとるんやボケッ!ええかげんせいよ!これお前の字やないかい!!!』 さっさ認めろや…
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