《偽善者の悪意》

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バナナは野菜なのか‥はたまた果物… そんな一人討論会は置いといて。 今までの人生、これ程バナナにハートをわしづかみされた事があっただろうか。 あかん…♪ 辛抱たまらん…♪ バナナが置いてある横に鎮座する老婆。 あいつか… あいつがあのバナナの販売元か… 普通に老婆から購入すればいいだけなのに今まさにバナナを所有している老婆に何故か敵対心。 よこせ… そのバナナ… 飢えた狼の如くバナナと老婆を凝視する私。 『おばちゃん‥そのバナナ頂戴や…』 地元民でごった返す野菜直売所でブラックスーツに身を包んだメタボの男が緊張感を漂わせバナナを欲する。 周りから見たらどんな絵になっていたのだろうか。 『500円』 普段バナナなど買った事の無い私。 その設定が高いのか安いのかは分からないが10本近くあるであろうカゴ盛りのバナナは魅力満点。 『はい…』 500円を渡し引き換えにバナナを渡された時‥老婆が不意の一言。 『タイ産で!』 えっ… まさかの外国産…
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