4~discovery~

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「ハァ…ハァ…くそっ…」 建物の物陰に隠れ、数瞬前まで俺がいた通路を鉛玉が飛び交っている様を眺める。 あと一瞬ここに隠れるのが遅ければ、比喩表現でなく実際に蜂の巣になっていただろう。 血の滲む左腕を気にしながら、右手に握るゴツゴツとした拳銃を確認する。 残弾は13。果たしてこれだけで、何人いるかもわからない敵から逃れることができるのだろうか。 「くそ…やるしかないってのに…」 痺れているのか、左腕の痛みは無い。 逆に右手の感覚も無い。 名も知らない愛用の拳銃を握っている感覚は、右手に無い。 「落ち着け…大丈夫…大丈夫だ…」 鉛玉の嵐がおさまらない通路から目を逸らさずに、自己暗示のように呟く。 「ここを抜ければ…後は───」 その瞬間。 頬に、何かを押し付けられた。 驚きながらも体は動かさず、目だけをその方向に向ける。 髪も、サングラスも、スーツも、肌まで全身を黒で覆っている男が、黒光する拳銃を俺の頬に当てていた。 まずい─── ────見つかった。               ‐
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