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◆
「……………?」
銃声の音に驚き、目が醒める。
・・・・・
いや、目が醒めたらしい。
章が変わった途端に一体どこまで話が飛躍したんだよと思ったが。
「夢……」
夢に意味を見い出せるとは思っていないが、全く夢とは意味がわからない。
何故俺がガンアクションなどしないといけないのか。
しかし、夢にしてはリアルだった。
現に今も、頬には拳銃が当てられている感触が───
「おはようございます。お目覚めはよろしいですか?」
そんな声がし、反射的に首をその方向に向ける。
必然的に、頬に触れていた何かが、ぶに、と深く頬をへこませる。
視界には、見覚えのある平坦な笑顔と、頬を指すウィルバーの人差し指が写った。
「そろそろ起きて下さい。遅刻ですよ」
ウィルバーは感情の無い笑顔で笑うと、頬をぷにぷにと突ついてくる。
状況としてはまだよく分からないが、とりあえず。
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