第二話 『裁判』

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「裁判長さんよぉ、こんなことで死刑になるなんておかしいと思わないか!?」 「・・・」 「黙ってないで答えろよ!!」 私は何も言えなかった。 ただただ被告人の叫び声を聞くだけ。 それも被告人の彼は若かった。 正義とは何か、悪とは? 今でも彼の最後の言葉を覚えている。 法廷から、引きずられるように連れて行かれる時だ。 『多数決って何なんだ?』 私はこの言葉が頭から離れない。 いや、一生つきまとうだろう。 そして今日の裁判は、19歳の少年が起こした、『殺人』
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