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「最悪じゃこの小僧。ワシのこと鼻で笑いおった。神様を鼻で笑いおった。」
当たり前だろ?そんなアホみたいな格好して、神様なんて……。は?
「おいクソジジイ。今自分のこと神様っていったか?」
「ふむ、いったが?それとクソジジイとはなんじゃクソジジイとは。」
………じいさん。そうか、あんたはもう手遅れか……。
仕方ない。少しは丁寧に扱ってやろう……。
「……大便おじいさん、安心しろ。
俺がいい老人ホームに連れてってやる……。」
「お主、完っっ璧!ワシのこと馬鹿にしとるじゃろ!?なんじゃよ、大便おじいさんって!?罵り以外の何物でもないわ!?それとそんな哀れみを帯びた目でワシを見るな!」
息を切らせながら喚き散らす老人は、二、三度深呼吸すると、俺に対してビッと、杖を向けた。
「もうワシ、お主の相手疲れた!というわけじゃから、あちらで全て説明する。わかったな?わかったじゃろ?わからずともわかれ!《マ・ゴケラヒ》!」
「は?なにいって……っ!?」
なぜかご立腹のじいさんは、俺に向けていた杖を天高く掲げ、何やら呟いた。
するとどうだ、俺の足元がくりぬかれた様に消えたのだ。
足場を失った俺は、一瞬の浮遊感を感じたが、重力に従い暗闇に落ちていった。
そして、日本で…いや、地球で最後に見たのは。
「ヒョッヒョッヒョッ!」
「うぅおおおぉお?!??!」
いい気味だ。と、いわんばかりの笑顔をしたクソボケジジイだった。
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