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「お、おう。そうか、がんばれ?」
「はい!」
さっきまで怖がってた相手に身振り手振りしながら、ここまで捲<マク>し立てるようにいってくるってことは、よほど叶えたい夢なんだろうな。
……それにしとも表情が良く変わるやつだ。
「……ハッ!ごめんなさい!私、いつも周りが見えなくなっちゃうときがあって……。」
今だってこうやって顔を真っ赤にして恥ずかしがってるし。
……なんとなく、手をのばし、リカの頭を撫でた。
「ふぁ?!?」
なんつーか、この完熟リンゴは母性(いや、俺の場合父性か?)をくすぐるやつだな。
ある程度頭を撫でてやると手を離す。
「あ「ほれ、有名になるんだろ?だったらがんばってこい。」…はい!」
元気良く返事をしたリカは足早に部屋を出ていくと一階へと降りていった。
そして、いつの間にかリカから俺への恐怖心はなくなっていたのだ。
「…………って、何締め括ろうとしてんだ俺!?」
まだ何も解決しちゃいねぇじゃん!?
クソ!何和んでたんだ俺!聞き出さなきゃいけないことはまだまだあんのに、王都の近くのセセロって村の近くにある森で、本と一緒に仲良くおネンネしてたことしかわかってねぇじゃねぇか!
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