異世界に来たらまずは戦闘、これは一種の醍醐味だと作者は思う

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「チッ!黙りやがれ! グラサ盗賊団がこの程度で狼狽<ウロタ>えてんじゃねえ!」 「「お、おう!」」 俺様の喝に応える手下ども。 やっぱり新入りは使えねぇな。 ついでに村人たちも黙ったが、今はんなこと関係ねぇ! 先程からホコリがまっていて中が見えない壁の壊れた民家を睨んだ。 今までの経験が俺様に語りかける。 あそこには何か薄気味ワリィもんがいる。 俺様は、無意識の内に剣を抜いていた。 俺様に続き、後ろから二回、重なるように剣を抜く音が聞こえる。 …………………。 数秒か、数十秒か、あるいは数十分か。 時間の感覚がわからなくなるほどの緊張がその場を支配する。 民家からまうホコリは治まり、壁の残骸が地面を転がっている。 だが、中は暗くて良くは見えねぇ。 そして、この場にいるやつらの視線が集まる中、民家の暗闇で何かが動いた。 「わあぁああ!!?」 「っ!?」 それに怯えた新入りの一人が、我を忘れて民家の中へと走り、入っていきやがった。 「ひッ…ぐぅ?!」ドグッ!「………あぁ。」 一拍おいて悲鳴と打撃音。そして人の声が聞こえた。 クソ!何がいやがんだ!?
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