異世界に来たらまずは戦闘、これは一種の醍醐味だと作者は思う

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リカがなんでこんなことを聞いてくるかというと、俺は今旅人という設定だからだ。 ぶっちゃけ、ホントのことを話しても良かったんだが、何か面倒だったからそうした。 ってか、ホントどうすっかなー?異変を探すったって金が無きゃどこにもいけねぇし。 つったって、金稼ぐとこねぇし。 マジでどうすっかなー。 「あの!」 「あ?」 「もし……もし良かったら、ウチで働きませんか……?」 「……は?」 「いいいえ!嫌だったらいいんです!」 リカはあわてふためいている。 いやいやいや、嫌なわけあるかよ。願ったり叶ったりじゃねぇか。 「いや、全然オッケーだよ。ってか俺なんかでいいのか?」 昔ファミレスでバイトしたときこの目付きのせいで客が来なくなったときがあるんだぞ?俺は。 「めめめめっそうもないです!私とお姉ちゃんじゃ力仕事はキツイので!それに、ケンさんがいてくれるナラソレダケデ……。」 「?あぁ、よろしく頼むわ。」 最後の方は聞き取れなかったが、俺は雇われたらしい。 これで食いぶちも確保できたし、金は……後々聞いてみるか。 ……うん。さい先が良くて助かったわ。 「……あの、それと。」 「うん?」 ホクホク顔の俺は、声色も良く応える。 「おっけーって、何ですか?」 …………あぁ、先が思いやられる。
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