何でもさ、始まりって突然だよな?

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気がつくと、目の前のふざけた大男は震えていた。 その瞳に涙を溜めながら。 そんな中モヒカンが、大男の前に出てきて俺に威勢よく吠えた。 「……て、テメェー!羅尾さんが気にしてることを尽<コトゴト>くいいやがって! 羅尾さんはなぁ!小学校の時に名前のせいでイジメられてなぁ!ナメられないように鍛えてこの体になったんだぞ!?しかもその時カッコいいセリフを考えだしてなぁ!でもそれがマンガのセリフだとバカにもされて、悔しくて三日間も枕を涙で濡らしたんだぞ!?後な!後な!羅尾さんはn「やめたげてよぉ!」 流石の俺でも良心が痛むわ!! 良く見ろ!お前の大好きな羅尾さんは、片膝ついて泣いてるぞ! 「う、うるせぇ!羅尾さんは……羅尾さんはなぁ!うっ、うっ…。」 泣くな!こっちまで悲しくなってくるわ!? 「うっ…うぐっ…。」「ひっぐ。うっ…。」「羅尾くん…っ。」「ひっぐ…うっ、ぇ~ん!!」「泣いちゃぁいねぇよぉ!ただ目にゴミが入っただけだい!」 ほら!体育館にいるやつら卒業証書も貰ってねぇのに泣き出しちまったじゃねぇか! そんな寸劇のなか大男が口を開いた。 「……もうよい。三湖田<ザコダ>……。」
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