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「うん」
「フォルテ君も罪深いねこんな美少女を待たすなんてね」
そう、ノエルは一人でフォルテの帰りを待っていた。
「フォルテさんにはお礼したいですから」
「そうなんだ、でもそれだけの理由じゃないでしょ?」
「え、そんなことありませんよ」
内心は図星だった。ノエルはフォルテに特別な感情を抱いてしまった、一緒にいた時間は短いが自分自身の怪我より相手を気遣う、あの時のノエルはわかっていた。
自分の身体は悲鳴を上げているのに魔力の限界を感じていたノエルを気遣い自分自身が耐える事を選ぶフォルテにノエルは惹かれていた。
「まぁ待つのは良いけど程々にね」
「はい」
そう言って友人は帰って行った。
「フォルテさん・・・帰ってきますよね?」
ノエルは夕陽を見ながらそう呟いた。
だがフォルテは帰って来なかった。ノエルは悲しい感情より悔しい感情でいっぱいだった、自分が強ければ、自分が寝なければとノエルは悔やみ続けた。
それから数日がたっただろかノエルとサイとセレナ後姿がないフォルテが高等部への飛び級が決まった。
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