逃亡者

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場所は変わり 帝国内・研究室のとある一角 「また防がれましたか。」 2人の研究者はモニターを見ながら呟き 「また1週間はかかりますね。」 「それまで、また貯めるさ。」 嫌な笑みを浮かべると 球体の中で気を失っている少女を見る。 姿はボロボロで弱って見えた。 「一旦休憩にしましょうか。」 立ち上がると部屋から出ていく。 もう1人の研究者も出ていって 残ったのは少女だけ。 [行ったみたい。] ゆっくりと瞳を少し開くと辺りを見渡す。 少女以外は誰も居ない。 [今しかない。] 次はない。 今、逃げ出さないと自分は死んでしまうかも知れない [・・逃げな・・きゃ。] 動けない体を無理矢理動かし、手を前に出す。 [お願い、風達よ。・・・・私に力を貸して・・・・転移!!] 最後の力を使い、その場から消える。 着いた場所は、森の中だった。
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