逃亡者

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「声が、聞こえた。」 静かに呟く 「どんな声ですか?」 優しく問い返す。 こういう時の零斗は慎重になる。 「掠れていて、助けを求めているんだ。」 ずっとドアを直視していて 「なら、その声の元へと向かいましょうか?助けを求めているのですから。」 言いながら零斗の肩に乗る。 「あぁ、そうだな。」 外に出て、声の元に向かう。 「・・零斗!!・・彼処!!」 悲痛な声を荒げ、そちらを見て叫ぶと 滝の近くで少女を見つけ直ぐ様に近寄る。 「酷いな。・・家に運ぶぞ!!」 抱上げ、急いで家に戻る。 [・・たす・・・・け・・て。] 頭の中に声が通る。 やはりこの子からか。 だが何で、俺はこの声が聞こえるんだ? だが、先ずは傷を治すのが先だ。 家に着くとベットに寝かせ、治癒術を発動させて傷を癒し始めた。
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