逃亡者

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少女は呼吸が荒く、かなり弱っていた。 「大分弱っているな。少し強めの術を掛けとくか。」 スッと目を細める シェルリスは静かに離れて見ていて 「母なる大地よ。彼の者に・・力を分け与えよ!!アース・オブ・ヒール。」 強い光が放たれ、少女に与えられる。 [・・うぅ・・・・はぁ・・はぁ。] 何とか一命はとりとめた。 「シェルリス、この子は一体何者だ?」 問い掛ける 「まだ推測しか言えないけど、多分この子は風の民だね。」 そう言った後に周りの気が変わった。 「・・この子がか!?」 信じられないと瞳で訴えて 「私も文献だけしか知らないから何とも言えないわ。でも本当だったなら、危ない事になる。」 「危ないこと?」 訝しげに見て 「文献であったの。力を求める者が風の民の力を使った場合、一族は死に、その者も力を奪われて死す。」 その言葉は衝撃だった。
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