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響き渡るときの声。
革命。
城内に雪崩れ込む民、城を守るはずが、国旗に剣を向ける兵士もいる。
決めきれぬ者も戦意を失っている。
「俺達はこんな負け犬で勝手な王には従わない!」
あっという間に城は埋め尽くされ、国王はすぐに罵声の中心に縛り上げられた。
王は覚悟したのか黙り、うつむいている。
「大した王様だな」
旅人は笑いながら言った。
「国民の信頼も厚いようですね」
側にいた兵士も続いた。
「このあとどうするんだ」
「きっと明日にでも処刑されます、革命ですからね」
「そこまでするのか。」
兵士は旅人を横目で見て言った。
「あなたのような浮浪者にはわからないでしょうね。」
「関係ない…か。」
考えすぎるやつだな。旅人は鼻で笑い、
「関わってしまえば別だ。」
と、縛り上げられた国王に向かって歩いていった。
「おい!!待て!!」
追いすがる兵士を彼は黙って突き飛ばした。
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