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「・・・こまったじゃじゃ馬じゃ。湖東、そなたは心当たりな
いか?」
私などに心当たりがあるわけがございません。益々強くなっ
ていく巴様を目の当たりにしてるのです。心あたりなどあるは
ずがありません。
「強いて言えば・・・。」
「強いて言えば?」
兼光様、兼平様が身を乗り出して聞かれる。
「松中の若様には、巴様は勝負したことがございません。」
「あははは、そんなことか、それならば誰にだってわかること
じゃ。義仲様には私でさえ勝ったことがない。湖東、兄者は家
臣中でと聞いたのじゃ。なぁ兼光兄。」
「・・・そうじゃ。そうじゃが・・・おい、これは考えつかん
なんだ・・・。」
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