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「やはり臍を曲げたかもしれん。」
そのころ、義仲様と巴様の手合わせの庭はすっかり宴の場に代わっておりました。義仲様と巴様の戻りを待ちつつ兼平さまは不安げに兼光様に言われました。この勝負のお膳立てをした兼光様も、多少不安げにございました。
「我らとて、手こずる巴にこうもあっさり勝つとは思わなかったからなぁ。巴としたらくやしいであろうな・・・。」
「なに、気に病むことはない。巴は我が娘。己のなす事はわるであろうよ。」
「父上はのんきすぎます。第一父上が巴をあのように鍛えたからではないですか。」
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