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澄み渡る青い空。
優雅に飛ぶ白い鳥。
「おはよー鳥さーん!!」
颯爽と風を駆け抜ける少女は、スケートボードを巧に操り、町並みを今日も駆けていく。
よく見れば学生服を着ており、風に煽られるスカートは、たまに下着を露出させている。
そんな事も気にとめず、彼女は気持ち良さそうに風を受けていた。
「ん~気持ちいィー!!」
ぐぅーんと背伸びをする少女の顔は満遍の笑み。
毎日を充実して生きている人にしか出来ない最高の表情だ。
「おっはよー!!」
「……!?」
同じ学生服を着た女の子は、挨拶を返す間もない。
それほど速いスピードで少女はスケートボードを走らせていた。
「どいてどいてぇ~!!」
「うわあぁー!!」
門のすぐそばを歩いている少年の横を、猛スピードで駆け抜けていく。
尻餅をついた少年は一瞬の出来事に、文句を言う事も出来なかった。
スケボー少女は校舎まで辿り着くと、ボードの端を踏み、板を直立に立たせると、それを腕に抱えて地面に降り立つ。
目の前には真っ白で新しさを感じる綺麗な外装をした校舎が立ちはだかっていた。
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