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10年程前に、若者世代が増え過ぎたが為に、学校の数が足りなくなったり、職業難といった問題を日本は抱えていた。
それを解消すべく立ち上がったのは、エレメンツ・ネットワークという巨大検索エンジンの創始者だった。
彼は人間の脳で処理される意識をデータ変換する事に成功。
サイトに構築した世界に人の意識を定着させ、自分の意思で動けるというシステムを作り上げた。
これにより日本は、限りない無限の領地に学校を立て、仕事が出来る環境までも作り上げた。
そして、日本が抱えていた問題は解決されたのだ。
「はーい授業を始めますよ。徳永アヤさん、席に座って!」
「はーい」
アヤの生活基盤となるこの世界は、今や次世代を生きる若者の必要な場所となっている。
先生が教壇に立った時だった。
教室が激しく揺れ動いた。
「キャァー!!」
辺りが騒がしくなり、悲鳴を上げる者や、机の下に隠れたりする人達で一時パニックに陥る。
窓の外では校庭の地面が割れ、その凄まじさを語るには申し分ない。
そんな中、机の下に隠れず冷静に外を眺める少女がいた。
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